つかずはなれず・つかれずはなす雑記ライフワークである短歌制作と付かず離れず、疲れず話す日々の雑記

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長文なのもお約束 00:00
今年も『相棒』が始まった。宮崎は6日遅れの放送で今週で4話目。2クールあるから冬の間のお楽しみといったところ。
いざ新作を観だしたら次第に週1のスパンがもどかしくなってきて、近頃は去年買った旧作のDVDまで引っ張り出して観ている。今ではすっかりキャラが確立している各面々も、初期の頃はまだ設定にぶれがあってその比較も見物だ。

それで観ながらふと思ったのだけど、警察の持つ捜査権って、考えれば当然のことではあるのだが、絶大だよなと。
警察手帳を見せて名乗れば、よほどのことがない限りはどこへでも立ち入れるし、聞き込みにしても皆応じる。
例えば相棒のふたりは、捜査一課の抱える事件に勝手に首を突っ込んで独自に行動しているが、事件関係者は彼等が担当刑事かどうかの前に「警察の人」とわかった時点で素直に情報を提供するし、犯人ですら渋い顔をしつつも最終的には自滅へ至るヒントをくれたりする(これはまぁお約束) 求められれば必ず応じざるを得ない、という状況は、対警察以外ではなかなかないんじゃなかろうか。

ただ、フィクションの世界に限って言えば、主人公でありさえすれば素人でも警察並みの捜査権がまかり通ったりするから面白い。ミステリ小説しかり、2時間サスペンスしかり。そこでは主人公の職業は一切不問だ。探偵は言わずもがな、消防士でも葬儀屋でも、タクシードライバーでもいい。学生や主婦であっても本人がやると言えば誰も止められない、もはや何でもアリの世界といえる。もし甘枝がその世界の住人だったら、今頃は歌人探偵として 『さみだれ歌会殺人事件 〜二十年ぶりに催された歌会で参加者が殺された!? お題に沿って次々と起こる不審な死。31文字に秘められた哀しみの殺意とは…』 なんて具合に、都合良く起きた事件に進んで巻き込まれていることだろう。何ならシリーズ化もOKだ。

けれども、ここで気になるのは、いくらフィクションでも素人の力だけで事件が解決するわきゃないだろう、という点。
確かに彼等も相当尽力してはいる。ドラマや小説中での彼等の行動力といったら、はっきり言って本職以上じゃないの? とすら思う。たいてい自分は第三者で、事件も他人事っちゃ他人事だろうに、ひとつ気になったら新幹線や飛行機でパーッとゆかりの地へ飛んじゃうんだもんね。あれはすごい。すごいと思う反面、費用や仕事は大丈夫なのかと心配にもなる。
また、関係者への聞き込み能力も相当に高い。相棒の場合は直接の担当じゃなくても事件を捜査しているのには違いないし、何より刑事だからわかるが、素人さんで見ず知らずの人のもとへどんどん訪ねていくなんて、セールスマンも真っ青の度胸。逆に言えば、それに応じる関係者も関係者だ。中には聞かれてもないのに出てきて「お隣さんなら引っ越しましたよ」と教えてくれる人さえいる(そういう人が出て来ない場合は、ドアノブをひねると開いていて、たいてい中で死んでる)

つまりそういった並はずれた行動力こそが彼等の最大の武器といえるのだが、それでも彼等だけで掴める情報には限りがある。そこで、作中ではそんな彼等の不足を補うべく、必ず警察関係の協力者が登場することになっている。素人相手に捜査上の秘密を簡単に漏らしてしまうこの協力者こそ、実は最もありえない存在なのだけど、そこはどの作品でも暗黙のお約束となっているため突っ込みだしたらキリがない。それよりもむしろ注目すべきは、主人公とどう絡んでくるか、その関係性。そこにどのような工夫があるかで、ありえない設定も少しは「そういうことなら仕方ない… かな?」と錯覚させられる。警察のサポートを受けてまで活躍する主人公に少しは説得力が出てくるというか。

例えば、入っちゃ行けない所に潜り込んでるのを捜査員に見つかった時。最初はもちろんこっぴどく怒られるが、途中で協力者Aが現れ、おそらく上司のその捜査員にそっと耳打ちする。「実はその、この方はこれこれこういう方でして…」 それを聞いて態度豹変、もしくは苦い顔をしながらも受け入れざるを得ない上司。こんな場面があると、観ているこっちも「ならしょうがないか」と少しは思える。そのためには「これこれこういう方」の中身が強力であればあるほどいい。主人公と協力者Aの関係が最初の事件をきっかけに知り合っただけのパターンだとこれはかなり苦しい。身内が警察関係者、でもまだ苦しい。では主人公がずば抜けた推理能力を持っていて、警察の方から密かに捜査協力を依頼されていた場合はどうか? この場合は過去の実績によるだろう。ちなみに甘枝がこれまで素人探偵系の話で最も意表を突かれたのは、かたせ梨乃主演の2時間サスペンス『奥様は警視総監』。CMでしか観ていないのだが、タイトルだけでも充分ネタばれである。観た瞬間「警視総監じゃ〜 仕方あるめぇ!」と茶を吹きそうになった。まさに「これこれこういう方」の真骨頂。今回気になって調べたら、正しくは元警視総監らしい。ほんのりトーンダウン。

しかしこうやって書いてみると、ドラマでも本でも受け手としてずいぶんたくさんのお約束を受け入れているものだなと思う。その点では視聴者や読者こそが最も主人公に好意的な協力者と言えるのかもしれない。小説だと東野圭吾の『名探偵の掟』がそういったお約束を逆手にとって茶化しているが、他は… 筒井康隆あたりでないのかな、定番のお約束がことごとくあっさりと覆される話。あったら読んでみたい。すごく面白そう。
まぁいずれにしろ、こういうツッコミはフィクションだからこそ安心して楽しめるというもの。それは素人探偵の推理も同様だ。現実の事件を素人が安楽椅子探偵気取りで勘ぐっちゃいけない。いや、勘ぐるのは自由だが少なくとも公言で断定はまずいよなと。今日見たばかりの若手女優活動休止のニュースより思う。昔から餅は餅屋にというではないか。事件は刑事に、崖はなぎさに、そして名家ののぞき見は、大沢家政婦紹介所の家政婦にでも任せておけばよい。
| - | comments(0) | trackbacks(0) | posted by 甘枝りり
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